【演奏動画】ショパン エチュード 作品25-1,2
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回の動画はショパンのエチュード(練習曲) 作品25から2曲をお送りします。
第1曲は「エオリアンハープ」として親しまれており、まるでハープのように弦をかき鳴らし響かせるような奏法が大変美しい作品です。
第2曲はあっという間に過ぎてしまう短い作品ですが、右手で紡がれる音の糸を美しく演奏するためには非常にデリケートな感覚が必要な1曲です。
ショパン自身がこの2曲を演奏するのを、同時代の作曲家ロベルト・シューマンは聴いていたそうです。その時の感動を、シューマンは自身の評論集でこのように語っています。
第1曲…これは練習曲というよりはむしろ詩である。小さな音がひとつひとつはっきり聞こえると思ったら間違いで、むしろ、ラ♭の和音のとうとうたる波が耳を打ち、ここかしこでペダルが新たに踏まれる度に、高い波頭が打ち揚げるといった風に思われた。…この曲を聴いた後は、半ば目覚めた後で、夢に見た幸福な像を捕えようと焦る心地に似ている
第2曲…ショパンはすぐヘ短調の曲(第2曲)に移ったが、これは前の曲と同じく魅惑的で夢幻的で小声で、いってみれば、眠っている子供が歌う歌のようなもので、ショパンの独創性が忘れ難く刻み込まれている。
出典:「音楽と音楽家」シューマン著、吉田秀和訳 岩波文庫
このシューマンの回想に倣い、第1番と第2番を続けて演奏したものを録音いたしました(動画は分けてアップしていますが…)。
お聴きいただけましたら幸いです。