Chopin Episode Vol.5 ワルシャワ11月蜂起
ショパンの人生に非常に大きな影響を与えた出来事のひとつに、ショパンが祖国ポーランド出国直後に起きた、 「ワルシャワ11月蜂起」があります。
この頃ポーランドは、ロシア、プロイセン、オーストリア によって分割支配され、特にロシアは、首都ワルシャワを含む広い国土を支配し、権力を振るっていました。
ロシアの圧政に苦しんでいたポーランド人は、次第に独立と自由を求める声を高めていきます。
1830年フランスの七月革命に影響を受けたポーランド国民は、独立運動を加速。
1830年11月25日 ワルシャワの士官学校で起きたロシア人教師とのトラブルをきっかけに反乱が勃発、11月29日、ついに ワルシャワで市民が蜂起します。反乱はポーランド各地に広がり、ポーランド軍優勢の地域もありましたが、やがて 大軍率いるロシアにより鎮圧、1831年9月に終結します。ポーランド、ロシア両国の死傷者は10万人に上り、また ポーランド貴族を含む1万5千にのぼる亡命者がフランスに逃れたといわれます。
その後、更にロシア化政策が強化されるポーランド…
本格的な独立が達成されるのは、第一次世界大戦、ロシア革命後のことになります。
祖国でのこの出来事は、その後のショパンの人生に一体どのように関わってくるのでしょうか…。